心の中に、何かがどんどん溜っていく。
これは、何なのだろうか?
考えれば考えるほど、分からない。
thinking
「ティトレイさんとヒルダさん、最近仲がいいですよね。」
「………………………………………………………………は?」
その言葉の意味を理解するのには、結構な時間がかかった。
「あんた…前にも言ったでしょ。あたしは年下には興味ないの。」
「え〜。だって、この頃はいつも一緒にいるじゃないですか!」
「それは、あいつが勝手に…」
「でもでも、結構楽しそうですよね!?」
………駄目だ。
今の彼女には何を言っても無駄だろう。
年頃の女の子は、こういう話が大好きなのだから。
確かに、最近あたしはあいつと一緒にいることが多い。
けれど大体、あいつのほうから勝手にやって来て、散々人の行動を邪魔した挙げ句、満足した様子で帰っていくのだ。
「ヒルダさんは、ティトレイさんのことをどう思ってるんですか?」
「どうって…」
いつも馬鹿みたいにうるさくて、子どものように、一喜一憂したり、見ていて疲れることこの上ない。
「別に…ねぇ?」
共に旅をしている仲間、それ以上でもそれ以下でもない―
「本当ですか?」
アニーが疑問いっぱいの目で見てくる。
「……」
正直、あいつと一緒にいるのは嫌じゃない。
今までには有り得なかった、他人との生活。
初めは抵抗を持った。
『ヒト』なんて皆同じ。信じることなんて出来るはずがない。
だけど、あの男は。
「…何がいいたいの?」
「…いえ、あの…ヒルダさん、いつもティトレイさんのことを見てるから…」
「え…?」
見ていた?
あたしが?
誰を?
「…って、もしかしてヒルダさん、気付いてなかったんですか…?」
何故?
あいつは、あたしが考えている以上に
あたしの中で、大きくなっている。
「…なんなのよ、これ…」
分からない。
自分の気持ちが。
自分の心が。
この胸の内にある感情がなんなのか、あたしはまだ、知らない。